導入前の課題:職員の作業負担と、帳票変更に伴う業者の調整手間

これまで、健康管理システムにおける帳票のデータ化およびシステム登録は、RPA等を使用せず、自治体の職員様ご自身の手で行われていました。

具体的には、職員様が帳票をOCRソフトで読み取り、生成されたテキストデータと元の画像情報を目視で確認・修正した上で、システムに取り込むという煩雑な作業が発生していました。

また、法改正などで帳票のフォーマットに変更が生じた際には、OCRソフトの読み取り要件(座標設定など)の変更が必要となり、その都度、業者へ対応を依頼するための調整ややり取りに大きな「手間」がかかっていることが課題でした。

アトラスからのご提案:「RPA等のツールを持たない運用」へのシフト

行政システムの標準化・ガバメントクラウドへの移行が推進される中、業務負担を軽減するためにAI-OCRやRPAなどの新たなツールの導入が検討されやすいタイミングでした。

しかしアトラスからは、自治体様ご自身でツールを導入・維持管理するのではなく、それらの仕組みを庁舎内に持たずに済む「持たない運用」をご提案しました。

当社のBPOサービス「クラウドエントリ」を活用することで、自治体様側での作業は帳票のスキャンのみとし、データ化からシステム登録までをアトラスが一気通貫で代行するスキームです。

導入後の運用と効果:原本を持ち出さないセキュアで効率的な運用へ

クラウドエントリの導入により、現在の運用は以下のように改善されました。

紙の帳票(原本)を庁外へ持ち出す必要がありません。職員様は庁舎内で帳票をスキャナーで電子化(イメージ画像化)し、安全なLGWAN環境を利用してアトラスへ送信するだけです。原本が常に手元に残るため、紛失・情報漏洩リスクがなく、事後確認も容易に行えるセキュアな運用を実現しています。

アトラス側で受領したイメージ画像を基にパンチ入力を行いますが、画像が不鮮明な場合や、住民の方の記載内容に不明点・解読困難な箇所がある場合は、独自の判断で進めず、速やかに自治体様へ問い合わせを行い、指示を仰ぎながら正確にデータ化します。また、帳票フォーマット変更時における従来の煩雑な調整手間も大幅に軽減されました。

自庁によるRPAの導入を見送り、外部委託に切り替えたことで、システム標準化や業務変更のたびに発生する**「RPAの要件定義やシナリオ改修にかかる多大なコスト」が一切掛からない**運用を実現しています。

アトラス側で「AI-OCRとオペレータによる相違チェック」などを経て作成された高品質な電子化データ(CSVおよびイメージ画像)は、アトラスからガバメントクラウドの保守回線を利用し、直接「健康管理システム」へ登録を行っています。

まとめ

システム標準化を機に、自治体様がAI-OCRやRPAを自庁で保有しない「持たない運用」をご提案・採用いただいたことで、職員様の業務負担を劇的に削減しました。帳票原本を手元に残せる安心感と、データ化時のきめ細やかな問い合わせ対応、そしてRPAの改修コスト削減を実現し、行政のシステム標準化時代にマッチしたセキュアで効率的な運用モデルとなっています。